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ペンと透明水彩で描いた自作の紹介やアート観賞のレビューなど。
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10月から国立新美術館で開催されていた『ゴッホ展』。行きたい、行かねばとずっと思っていたのですが、気がつけば最終週。10月はグループ展と個展でてんてこまい、個展後も半ば放心状態のまま、お礼状を書いたり、カレンダーの追加作成をしたり、ほっぽり出してた仕事に少しは気合いを入れたり・・・、などとするうちにどんどん日々は流れ・・・、もしかしたらこのままタイミングをつかめずに終わってしまうのでは?と思っていたら、Tさんがチケットが1枚余っているからと送ってくれたのです。これは行かねば!と無理矢理時間を作って行って来ました。Tさんありがとう!

初期作品で印象的だったのは、ほぼ独学で絵を学んだというゴッホのドローイングや習作の数々。人物デッサンなどは、最初はお世辞にも上手いとは言えない・・・。明らかに手が短かったり、頭が大きすぎて成人男性なのに五頭身くらいになっていたり。しかし、数年もすると自然なバランスで、線が力強く動き、魅力的なデッサンに変化していました。

作品としては、ゴッホはやっぱりアルル期以降がいいですね。大らかなタッチと明るい色彩。特に黄色から褐色が魅力的です。私も黄色系を好んで使うので、どんな色を使っているのだろう?とよく見てみました。点描の技法を取り入れており、単純な黄色ではなく、赤とか青とかも混じっているんですよね。それが絵に立体感や厚みを与えています。

展示として面白い試みだったのは『アルルの寝室』が原寸大に再現されていたこと。10代の頃から好きな作品だったので、感動しました。こんな空間でゴッホは生活し、この絵を描いたんだなあと、ゴッホの存在を身近に感じられます。

ゴッホの芸術に対する純粋で熱い気持ち、一生懸命自分を表現しようと試みた作品たち、報われないゴーギャンへの愛、明るいゴッホの絵を見ていると、ゴッホの純朴さにほっこりすると同時に、切ない気持ちになりました。

東京での展覧会は終了してしまいましたが、この後、2011年1月1日〜 2月13日は福岡の九州国立博物館へ、2月22日〜4月10日は名古屋市美術館へ巡回するそうです。お近くの方、ぜひおすすめです。

それにしても、今年はゴッホに縁のある1年でした。初夏にはゴッホゆかりの地、フランスのアルルへスケッチ旅行へ。帰国後、『オルセー美術館展』でゴッホがアルルで描いた『星降る夜』を観て感激。グループ展で出品した作品には、何人かの方が「ゴッホの夜のカフェのよう」とコメントしてくださいました。そしてこのゴッホ展。そういえば、アルル旅行の前に『ゴッホの手紙』を買ったのに途中になっています。また続きを読んでみよう。
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秋の展覧会シーズンまっ盛りですね。休日に私もいくつか巡ってきました。

ギャラリー吉祥寺では、小島美由紀さんの個展。のびのびとした線と明るい色彩で、大らかな、華やかな作品の数々。ご本人も明るくて華のある方なんです。絵って人を表しますね〜。いくつも絵が売れていて、大盛況の様子でした!
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横浜では、足助久美子さんの個展。以前からすーっとのびる線と透明感のある色が魅力的でしたが、この1年は色の塗り方をいろいろ試されているとのこと。空や水辺を広くとり、ウェットオンウェット技法を用いたり、あえて筆のタッチを活かしたり、表現の幅が広がっていて、魅力がさらに増していました!また、4回目の個展だけあって、額装にも凝っていて、絵の見せ方という点でもとても勉強になりました。
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横浜へ出かけたついでに、横浜美術館で開催されているドガ展へも。ドガはご存じのとおり、踊り子を素早い線で描いた画家。どちらかというと華やかな画家という印象を持っていたのですが、実は対象物の暗い部分にスポットを当てる画家だったんだということがよく分かる展示内容でした。初期作品で印象的だったのは、「落馬した騎手」。一緒にスケッチしていたマネが競馬に訪れる華やかな貴族の姿や、華々しいレースの様子を描いたのとは対照的だったそう。後期の入浴する女性シリーズでは、女性を美しいものとしてではなく、本人曰く「単なるかたまり」として距離をおいて、力強い線で描いています。あまりに淡々と描かれた女性の無防備な姿に、世間は批判を浴びせたそう。人と違う視点を持ち、貫き、描き続ける姿勢が刺激的でした。ドガ展は今年いっぱい開催されています。

さて、お出かけした先々でおいしいものをいただくのも楽しみのひとつ。横浜では、インターコンチネンタルのフレンチレストラン、アジュールでランチをいただきました。高級レストランもランチなら手が届きます。ゆったりした空間に、極上のサービスを受けて、贅沢な気分に浸れました。お料理もおいしかった〜!

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36景展、個展を終えた週末、お天気もよかったので久しぶりにお出かけ。前から気になっていた「和田誠の仕事」展へ。渋谷にある「たばこと塩の博物館」にて今日まで開催していました。

和田誠さんといえば、つかこうへい劇場のポスターや装丁、村上春樹さんの本のイラストや装丁などが第一に浮かびますが、今回の展示では古い作品に惹かれました。たばこのハイライトやピースの発売当初のポスターや広告、日活名画座のポスター(なんと無償で引き受けていたとか!)、チャップリン映画のポスターなど。少ない線で、紙面にうまく配置されたデザイン、鮮やかだけれど落ち着くシンプルで絶妙な配色。

30分にわたる制作映像も流されていて、鉛筆で輪郭とり、線を生かしながらガッシュやアクリルで彩色していく様を見ることができました。細かいところも結構大きな筆(10号くらい?)でがしがし楽しそうに塗っていきます。ひとつの作品でだいたい1〜3時間くらい。和田誠さんが作品制作過程を見せたのは初めてとのこと。貴重な映像に見入りました。

博物館を出て、遅めのランチをとろうと Annon cook へ。オーガニック野菜中心のヘルシーごはんがうれしいです。和田誠展の影響で、なんだか大らかな絵を描きたくなって、普段よりもざっくりスケッチ。彩色は、久しぶりに水彩色鉛筆で塗ってみました。でも、もっと大胆にしてみてもいいのかも?

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プロフィール
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Chinatsu
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自己紹介:
『永沢まことのとっておきスケッチ上達術』に感銘し、こんな風に楽しく描いてみたい!とペンを取りました。以来、仕事の合間を縫って絵を描く日々を送っています。

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