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ペンと透明水彩で描いた自作の紹介やアート観賞のレビューなど。
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秋晴れの井の頭公園へスケッチに行ってきました。
ケヤキの木の根っこと横長に広がる向こう岸が気に入り、この場所を選びました。しばらくすると、かわいらしい親子連れがやってきたので、パノラマに広げて。木々が中心のため、久々に自由にペンが走り、気持ちのいいスケッチでした。

inogashira_201111
(ランドスケープ G4×2)※クリックすると拡大します

実は、行く前は公園内よりも吉祥寺の街を描きたいと思っていたのです。
でも、師匠から「36景作品で街は飽きただろうから、今日は自然の風景をゆったり描きましょう」と。ちょっぴりやる気を失いかけましたが…、素直に従ってみると、確かに自然は街に比べて線がやわらかく、リラックスして描けました。

たまにこういうことがあるんです。
自分ではここ!と決めて出かけてみたものの、考えすぎのせいか、現実を前にすると今ひとつ固くなってしまい、その場の空気をつかめない。でも、こんなふうに先生の提案に従ってみたり、仲間にふらふらついて行ってみたり。自分と違う視点でこんなとこどう?と提案されると案外すらすらっといくことがあります。

スケッチポイントとの「出会い」。
あまり決めすぎず、先生や仲間だけではなく、その場所に流れる空気や人々の息づかいなど、周りに流されてみることで新しいポイントや視点に出会えることがあるのですよね。今度肩に力が入りすぎているなと思ったら、このことを思い出そうっと。 【お願い】コメントの際は、パスワードに「コメント」とご入力ください。(スパム対策です。)
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フランスの観光地としてあまりにも有名なモンサンミッシェル。
想像していたよりも田舎、海と草原と羊しかない平野の真ん中に、ぽつんと現れました。
頂上にそびえる修道院が未だ放つ神聖なオーラと、
原宿の竹下通りに負けないほどにぎやかなお店通り。
修道院や監獄だった過去と、観光地としてにぎわう現代。
まったく違う二面性を持つアンバランスさが魅力の小さな島でした。

Mont Saint Michel in Red - 夕焼けのモンサンミッシェル全景 -


(アルシュ 300×760)

何度も写真や絵を見たことがあるせいか、
初めてなのに初めて見る気がしないモンサンミッシェル。
その全景を描いておこうと、草むらの中でひとり向き合っていると、
だんだん長い歴史の重みを感じてきます。
昔の修道女や巡礼者も、こんな夕景を仰ぎ見たでしょうか。

Mont Saint Michel in Blue - モンサンミッシェルの修道院内部 -


(アルシュ 760×550)

島の頂上にある修道院。
古い石壁が青みを帯びたグリーンに変色し、そこに漂う空気までが染まっているよう。
ステンドグラスから差し込む光が神聖な雰囲気をかもし出します。

ゼラニウムの咲くレストラン


(ウォータフォード F6)

雨の降る午後、ちょうどこの上に屋根があり、雨宿りを兼ねて描いた一枚。
窓辺に咲くゼラニウム、 壁をつたうアイビー、アイアンの看板と
フランスらしい佇まいのレストラン。
このレストランで食べた名物ラムステーキは忘れられない美味しさでした!

ホテルの窓から


(ワットマン 455×190)

モンサンミッシェル島内の高台にある老舗ホテル。
ブルーで統一されたアンティークなインテリアの室内から、朝焼けが見えました。
細長い窓に合わせて細長い紙に。

小さなお店シリーズ


モンサンミッシェル名物プラールおばさんのオムレツやさんla mere poulard」


モンサンミッシェル近くのサンマロの街のお菓子屋さん。


同じくサンマロ、早朝のベーカリー。

(3点とも ホワイトワトソン SM)

フランスにはかわいらしいお店がたくさん!
小さなスケッチブックに写しとりたくなります。


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モンサンミッシェル スケッチ旅 -3日目-
モンサンミッシェル スケッチ旅 -2日目-
モンサンミッシェル スケッチ旅 -1日目-
モンサンミッシェル スケッチ旅


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東日本大震災が起きた翌々日のスケッチクラスでは、今年最初の野外スケッチが行われるはずでした。中止となり、代わりのクラスで自画像を描きました。昨日はその講評会でした。

「こんな時だからこそ、自分を見つめましょう」と師匠。「いかに自分との距離をとるか、ひとつの物体として描けるかがチャレンジです」とも。

鏡の中に映る自分を見つめるのは気恥ずかしいもの。自分との距離を図りながら、自分であることを意識しすぎず、なるべくモチーフとして観察します。いつものペンではなく鉛筆を使って、線を引いては消し、引いては消しながら、形を探っていきました。正面から描くのは難しいと言われましたが、あえて自分と正面から向き合ってみようと思い、その代わり、真ん中ではなく少し横にずらして構図をとりました。

彩色は、リアルにしすぎず好きな色を塗ってみることに。私が普段よく使う色はイエロー、オレンジ、ピンクなどですが、どうしてもこの自画像のイメージには合わず、ブルー系で仕上げてみました。

selfportrait2011

スケッチ仲間からは、

・色調がいつもと違って新鮮、水彩のよさが出ている
・線画よりも色があったほうがよい作品、彩色があって完成している作品
・線が多くない、余分な線が少ないところがいい、線描は弱い感じもする
・構図を横にずらした狙いがよい
・都会的、洗練されたイメージ
・カシニョールの海のよう
・自分を遠くから見ている

・・・となかなかよい評価ではありますが、やっぱりほめられるのは線ではなく、色のこと。

師匠からは、

・ポートレイトの描き方として、主に、リアル、イラスト、ファンタジーの3つがある。この作品はファンタジー路線
・作品としてのレベルは高く、商品価値もある
・しかし、色に頼りすぎなきらいがある。色に頼るというのは、料理で例えるならば、盛り付けに凝るようなもの。本質ではない
・線描の段階のほうが、自分を見つめることへの葛藤や、理想と現実の矛盾といった内面が出ていた。彩色することで、そういった部分が削ぎ落とされている。トレーニングとしては、内面性をもっと追求したほうが、面白いし、次につながる

とさすがのするどい指摘。

確かに、線描の際は鏡とずっとにらめっこ。美化しすぎないように、でもあまりにも醜く描くのもためらわれ・・・。他人を描く時は、特徴をつかみさえすれば、あとは適当に美化してしまえばよいので、自画像より断然楽です。美化できないというのは、なかなかしんどい。これが自画像を描く最大の意義なのかもしれません。

しかし、彩色の段階では、鏡を見るのは影の位置を確認する程度。自分というよりも、一人の女性を描いているような気持ちで、色のことだけを考え、ひとつの作品として仕上げていった感じです。だから距離が生まれたと同時に、内面性は失われたのでしょう。線描の段階でコピーをとっておけばよかったなぁ。
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10月期の野外スケッチは、江戸東京たてもの園へ行って来ました。『千と千尋の神隠し』のモデルとなった建物がいくつかあり、注目を浴びた場所です。私ははじめて訪れました。

園内にはレトロな建物がたくさん。まずは、園内をぐるりと一周。あたたかい囲炉裏に誘われて、わらぶき屋根の古民家へ入ると、ボランティアの方が子どもさんとかざぐるまを作っている光景が。穏やかな秋の光が差し込んでいて、まるで物語のワンシーンのよう。すぐにペンを取り出し、人物から描きはじめました。

今回は個展の時にスケッチ仲間や先輩と話題になった、自分なりの「ちょうどいい描き込み」を探ってみようと、あえて描き込みをおさえてみました。ついぎっちりと描き込みしちゃうんですよね。彩色は、手前は濃いめに、奥は薄めにと、メリハリを意識して塗ってみました。

885b93f6.jpg



















クラスの仲間からは、
「緻密さと大胆さが両方入っている」
「配色をおさえていて、それが印象的」
「アルルの人物より迫力はないが、線がやわらかい」
「子どもの顔がもう少し見えてもいいかな」
といったコメントをいただきました。

師匠からは、
「アルル以来、人物に興味が出て来ている。この際、人物に取り組んでみるのもはよい。ただ、人物画は売れない」
「この作品はまだテスト段階。特に大人のおばさんの形がおかしい」
「奥はもう少し描き込みをしたほうが手前は引き立つ」
「この人物が何をやっているのか絵を観た人に伝わりづらい」
とのこと。うーん、文字にしてみると結構厳しいですね・・・。自分としては、人物に「取り組む」というよりは、描きたいものがその時はたまたま人物だった、という方が近いのです。人物はおもしろいモチーフではあるんですけどね。

今回は来年の三十六景展FINALを意識してか、描いた場所らしさが絵を観た人に伝わるか?、個性が出ているか?という観点での講評が師匠からは多かったように思います。

さてさて、四時間に渡る講評会の後は毎年恒例の忘年会。ワイン片手に、イタリアン。みんなでわいわいと今年の思い出を語りました。

2010_bounen.jpg
















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TOKYO 36景展!2ndが終了しました。
私が出品したのは「さよなら歌舞伎座」。
解体直前のにぎやかな夜の歌舞伎座を描きました。

作品を観た方々から、

・夜景という設定自体がよい
・色のコントランスがよい
・手前の女性がよい
・うまく省略している

などというコメントをいただきました。
特に色についておほめの言葉が多かったです。

そんな中、一番嬉しかったのは、なんと
「ゴッホの夜のカフェのよう」
と言ってくださった方が複数いたこと!
初夏にゴッホゆかりの地、アルルに行って、うまくあやかれたのでしょうか。
これほどのほめ言葉はないと思いました。いや、ほめすぎでしょう。

しかしながら、線に関するコメントがほぼ皆無でした。
他の方の作品と比べても、確かに線ののびや勢い、描き込みに欠けているなあ・・・と反省。
線こそが本質。
たくさんほめていただいた色をのばすとともに、線も魅力あるものにしていけるよう、がんばりたいと思います。

また、師匠からは、
「夜景にチャレンジし、雰囲気もインパクトもある」
「しかし、出来は新鮮さ、独自性に欠ける」
「人物ではなく建物にもっとフォーカスしたほうが歌舞伎座が引き立ったのでは」
という批評をいただきました。

人物と建物のバランスって難しい!
私も途中でどちらが主役なのか?と問いかけました。
思い返してみると、線の時は手前の女性だったのが、色塗り段階で建物が主役に変わっていたのでした・・・。
「新鮮さ」や「独自性」を出すのはもっと難しい!!
どうしていいのかよく分かりませんが、とにかく精進します。

最後に、ご来場くださったみなさま、本当にありがとうございました!

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プロフィール
HN:
Chinatsu
性別:
女性
自己紹介:
『永沢まことのとっておきスケッチ上達術』に感銘し、こんな風に楽しく描いてみたい!とペンを取りました。以来、仕事の合間を縫って絵を描く日々を送っています。

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